後悔しないホームページ業者の見極め方
開業準備を進める中で避けて通れないのが「ホームページ制作」です。最近は「10万円以下」や「月額数千円」といった、一見魅力的な「格安」を謳う業者さんも増えています。
しかし、今回のテーマはまさにその「格安業者」に潜む落とし穴。
数多くのクリニック開業に携わってきた専門家の視点から、「絶対に避けるべき業者」「良い業者」の選び方を、具体的な失敗事例と共に解説します。
格安業者を避けるべき理由
結論から言うと「格安業者はおすすめできない」です。
それは、「クリニックの武器にならないホームページ」を作ってしまうからです。せっかく作ったのに、人が集まらない、問い合わせが来ない… そんな状況は避けたいですよね。
では、具体的にどのような失敗事例が多いのでしょうか?
格安業者によくある、ゾッとする失敗事例3選
10万円や月額数千円で作られたホームページには、共通する残念な特徴があります。
トップページを開いたら文字だらけ、スマホで見るとスクロールしても文字ばかり… 予約フォームはどこ?な状態。
マーケティング的な思考が薄い業者にありがちです。人は短時間で理解できる文字量(13文字前後)などを考慮せず、「とにかく情報を載せればいい」と考えてしまうのかもしれません。パッと見て分かりやすいデザインや構成が欠けています。
ホームページとして「あるべきもの」とされる、この2つが欠けているケースがあります。
Googleは、問い合わせフォームやプライバシーポリシーがある程度整っているサイトを評価する傾向があると私は考えており、これがないと検索順位に影響する可能性も。
プライバシーポリシーは、患者さんの個人情報をどう扱うかを明記し、Google Analyticsなどの解析利用についても触れるために非常に重要です。
ホームページが完成して公開されたのに、クリニック名で検索しても表示されない… という失敗も頻繁に起こります。
これは、サイトマップの送信、サーチコンソール、Googleアナリティクスといった、ホームページを検索エンジンに認識させ、分析するために必要な手順を踏んでいないことが原因として考えられます
これらの失敗の根源は、格安業者が「作るだけ」で、その先の「なぜホームページを作るのか?」「どうやって集患に繋げるか?」といった本来の目的を理解していない可能性が高いことにあります。
格安業者では「クリニックの武器」が作れない理由
なぜこのような失敗が起こるのか、さらに深掘りしています。
- 低価格=実力も低い傾向
- 全てではありませんが、低価格でしか受注できない業者は、残念ながらその実力も価格に伴ってしまうことが多いです。
- マーケティング思考の不足
- 人がどう情報を捉えるか、どうすれば行動に繋がるかといったマーケティングの視点が薄いため、文字が多くて分かりにくいサイトになってしまいます。
- 「作って終わり」の姿勢
- ホームページを「作ること」自体が目的になってしまい、その後の運用や改善、そして最も重要な「集患」について考えていません。
- 現場の課題に対応できない
- 例えば「間違い電話が多い」といった、開業後に発生する具体的な問題に対して、ホームページでどう改善できるかといった提案も期待できません。
結果として、格安業者によって作られたホームページは、「人が集まらず、問い合わせも来ない」、つまり「クリニックの武器にならない」状態になってしまうのです。

ホームページ制作は、「作ってからが戦い」です。その後の集患を見据えた戦略的な視点を持つ業者を選ぶことが、非常に重要なのです。
失敗しない!「良いホームページ業者」を見極めるポイント
クリニックを成功に導くための「良い業者」は、どのように見極めれば良いのでしょうか?
- スマホアクセスが多いことを理解している
- 今や多くの患者さんがスマホで情報収集します。スマホでの見やすさ、使いやすさを考慮した設計ができるかは重要です。
- 集患動線まで考えて提案してくれる
- ホームページ単体ではなく、様々なツールや施策と連携させて、どう患者さんを集めるかの具体的な戦略を提案してくれる業者を選びましょう。具体的なSEO対策(例: 症状解説ページの充実)なども提案できるかが見極めポイントです。
- 医療業界での実績・実例を示してくれる
- 医療の特殊性を理解しているか、過去にどのような成果を出してきたかを確認しましょう。ただし、実績がなくても熱意があり、先生が応援したいと思える業者であれば、共に成長していくのも良いかもしれません。
- 回答が早い
- これは「超大事」であり、業者の「責任感の差」が出ると動画では強調されています。質問や修正依頼に対するレスポンスが早い業者は、信頼できる可能性が高いです。目安としては24時間以内の返信ですが、可能な限り早い方が望ましいです。
- 問い合わせ時に先回りして提案してくれる
- 開業前のドクターが抱えているであろう悩みや、まだ気づいていないニーズを汲み取り、「こういうこともできますよ」と 積極的(proactively) に提案してくれる業者は、仕事ができる人です。
- 文章やZoomでの態度、自信
- やり取りの中での言葉遣いや説明の仕方、オンラインでの態度などから、その業者の専門性や誠実さ、を相性を感じ取ることができます。「やたら詳しい」と感じるか、そして何より「違和感があれば多分正しい」ので、先生の直感を信じることも大切です。
- (余談)フリーランスVS大手
- 個人的には「回答スピードの速さ」からフリーランスを推しています。会社員だとどうしてもレスポンスが遅くなる場合があるためです。ただし、最も重要なのはフリーランスか大手かに関わらず、「作って終わりではなく、集患戦略を提案してくれる業者」を選ぶことです。
これは悪徳業者?見抜くためのキラー質問
契約前の業者を見極めるための具体的な質問は・・・
SEO対策はどのように、やっていきますか?
という質問です。
この質問に対して、言葉を濁したり、はぐらかしたりする業者は要注意かもしれません。きちんと納得できるような説明を、その場でできるかどうか?これが、その業者が本当にホームページを「武器」として活用するための知識を持っているかを見抜く試金石となります。
まとめ
クリニック開業時のホームページ制作は、単にサイトを作るだけでなく、その後の集患という「戦い」の始まりをどうサポートしてくれるかが鍵となります。
10万円以下や月額数千円といった「格安」を謳う業者は、往々にしてその後の集患戦略や運用の視点が欠けており、結果として「クリニックの武器にならない」失敗事例が多いということを強く警告します。
「安さ」だけで選ばず、先生のクリニック開業を成功に導くための「集患のパートナー」として、今回のポイントを参考に、じっくりと信頼できる業者を選んでください。
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